大学院ゼミは、地域社会学、医療社会学、科学社会学(アクターネットワーク理論)分野の研究を行いたい国内学生、社会人学生と留学生が在籍しています(2025年4月現在5名)。
所属は新潟大学大学院現代社会文化研究科です。博士前期課程は現代文化専攻、博士後期課程は人間形成研究専攻です。
大学院進学を希望される方は、必ず「進学希望者の方へ」をご覧ください。
ゼミメンバー(作成中)
板垣 直子(ITAGAKI Naoko)
博士後期課程1年。
社会福祉の現場で働き、その後教員となり20年が過ぎました。大学教員として研究に打ち込みたいと考え、後期博士課程に在籍させていただいております。院ゼミでは、博論本の輪読や、各学生の研究内容についてこの半年意見交換を重ね、論文作成に向けての研究意識を高めてまいりました。地域社会学という共有の学問を通して、メンバー各々のテーマに沿って切磋琢磨し研究を進めていきたいです。
私の研究テーマは、長らく自身が携わっている「質の高い社会福祉専門職養成とは何か」についてです。近年では、自主夜間中学での講師ボランティアを通して、学びたくても学べなかった方々への基礎教育保障について、また、夜間中学では外国人も多く学んでいることから、外国人の日本語習得にも大いに関心を寄せるようになりました。後期博士課程では、「EPA介護福祉士候補者」の地域定住について日本語習得と社会関係の構築を軸に研究を進めたいと考えています。

江 雨偉(コウ ウイ、JIANG Yuwei)
博士前期課程2年。
私は今地域に移住した若者たちの地域への適応について研究している。移住は、単に移住者自身の利益に留まらず、受け入れ先の地域住民にも多様な恩恵をもたらすと考えられる。人々は、そのような恩恵を期待して新たな地域へと移動し、地域側も移住者の受け入れに前向きな態度を示す。しかしながら、移住者が、地域住民との間に良好な関係を構築する場合もあり、価値観や生活習慣の違いから住民間に葛藤が生じるリスクも潜在している。私の研究では、こうした葛藤を緩和する地域での媒介を探り、地域住民と移住者が相互変容していく過程、および地域の共同性の形成に注目している。地域での共同性に基づき、移住者の地域社会に適応しやすくなる雰囲気の整備、定住率の向上、ひいては堅固な地域共同体の構築を目指し研究を進めている。
また、我々の地域への愛着は、人間同士のつながりだけでなく、そこでの暮らしを支えるモノとの関係性によっても育まれる。 人々は地域を離れがたく感じるとき、そこに根付いた日常の風景、文化的な慣習などにも引き寄せられているのである。そこで私は、人間と地域に存在する物事との関係にも注目し、物事は人間に影響を与え語り得る主体として捉える視点を取り入れている。このように、「地域に住むこと」を様々な物事とのつながりだと定義することで、新たな定住促進のアプローチを提示したいと考えている。

佐々木 寛和(SASAKI Kanna)
博士前期課程1年。
わたしは、新潟市の岩室温泉というところでニワトリを育てながら、「人―動物」の関係性について探求しています。コロナパンデミックがきっかけで、自分の生き方を足元から見直したいと思うようになりました。どんなに偉そうな理想や思想を掲げても、自分が食べるものでさえ、自分でつくることができないのだと気づき、変わるべきだと感じました。暮らしの1つ1つを自分の身近に手繰り寄せたいと思い、4年前に新潟市の中央区から西蒲区の岩室温泉に移住し、畑をはじめました。まずは「食べ物」の調達から挑戦しよう、と。今は稲作をやっています。また、薪ストーブやソーラーパネルを導入して「エネルギー」の調達にも少し取り組んでいます。
ニワトリを飼いはじめたのも、その延長です。我が家の貴重な動物性タンパク質です。しかし、植物と決定的に違うのは、「殺す」・「死ぬ」という事象が自分の直接的な行為によって引き起こされるのだ、という生々しい感覚が伴うことでした。人が生きていく上では何かを殺さなくてはいけない。わたしは、その事実を正当化するのでも、否定するのでもなく、考え続けたいと思っています。葛藤はいつまでも消えません。だからこそ、これまで人類と数多の生き物たちが築いてきた関係や歴史を掘り返し、研究したいと思いました。特に「家畜」とよばれている動物たちは、食料や財産、時には友人、身近な他者として、人類との長い関係性の蓄積があるので、そうした関係性の網の目を描き出したいと考えています。
一方で、日々の忙しさのなかで考え続けることの難しさも痛感していました。じっくりと考えを深める環境は本当に得難く、大切なものです。そんな折、伊藤先生やゼミの仲間たちに出会い、大学院に進学することを決意しました。また、学外では、任意団体をたちあげ、老若男女が「動物」や「食」、「命」について考えることができる場づくりを行うことにしました。自分の研究が、大学での学びや議論、学外の活動などを通じて、これからどのように展開していくか楽しみです。
(任意団体)お茶の間哲学亭あにまんま
- 公式HP:https://www.animanma.com/
- 公式Instagram:https://www.instagram.com/ochanoma.anima/

宮 将太
博士前期課程1年。
朱 正肖(シュ セイショウ、ZHU Zhengxiao)
研究生。
私は現在、地域社会学を専攻する研究生として、「新潟県の単身高齢者における認知症予防の地域ケアモデルの有効性に関する研究」を行っている。この研究の主な目的は、単身高齢者の認知症予防を通じて、彼らの生活の質を向上させ、より効果的で実践的な社会ケアモデルを提案することである。地域社会における支援の仕組みが、どのように高齢者の生活環境に影響を与えるかを調査し、より良い社会福祉のシステムを構築するための基盤を作りたいと考えている。
高齢者の生活環境改善や認知症予防に関する研究を進めることで、現行の社会ケア制度の課題を浮き彫りにし、地域ケアの強化やサービスの質向上に貢献することを目指している。特に、地域住民との協力関係を築きながら、持続可能で包括的なケアモデルを探求していきたいと思っている。
将来的には、私の研究が実際の社会福祉の現場において役立つことを願っている。具体的には、高齢者の自立した生活を支援するための新たな社会福祉政策やプログラムの形成に貢献できるよう努力したいと考えている。
