公衆衛生学実習:デザイナーベイビー~自己の改変と社会の改変のあいだ~

今年度から、本学医学科4年の公衆衛生学実習に関わることになった。この実習は、学生が10数名ずつに分かれ、チュートリアル教育方式で教員がつき、グループ学習・調査を進めるというものだ。今年は、約1か月のあいだに、週1、2コマの時間が割り当てられ…

「がん患者のステージ・雇用形態別にみる就業の現状と課題―山形県内がん診療連携拠点病院における患者調査を通して」『保健医療社会学論集』26巻1号掲載

村上正泰, 伊藤嘉高, 2015, 「がん患者のステージ・雇用形態別にみる就業の現状と課題―山形県内がん診療連携拠点病院における患者調査を通して」『保健医療社会学論集』26(1): 37-47. 要旨 がん患者の就業に対する支援の重要性が指…

「災害支援NPOと地域コミュニティの連携」『東日本大震災と被災・避難の生活記録』

東日本大震災から4年が経った今日、『東日本大震災と被災・避難の生活記録』(吉原直樹・仁平義明・松本行真編、六花出版)が刊行された(パンフレット)。 私は、山形をリードする災害支援NPOの代表である千川原公彦さん(twitter, faceb…

「がん対策基本法」「がん診療連携拠点病院」「がん登録」「医療費」「人間ドック」『がんを知る』所収

山形大学医学部編『がんを知る』(2015年、山形大学出版局)所収。 本書は、がんという病気に関係する全てのものを網羅し、がん患者さんの不安を取り去るために専門家が適切にアドバイスしたもの。山形新聞の連載を単行本化。 目次1 「がん対策基本法…

社会民主主義の舞台としての自治体病院―伊関友伸『自治体病院の歴史』

昨年10月に医療経済研究機構より研究助成をいただき、「青森県西北五地域における広域ネットワーク型自治体病院再編による住民受療行動の変容」をテーマとした調査研究を始めている。 かつて私は山形県置賜地方で同様の調査を実施しているが、今回は、その…

偶然を必然にする―島岡要『研究者のための思考法10のヒント』御恵送

マカオから山形大学に赴任して5年が経った。大学院では都市社会学(地域社会学)を専攻していたのが、山形では医療という新たな分野に身を置くことになり、言ってみれば学部生からやり直すことになった。いくつもの「偶然」の重なりと人との出会いによって山…