淡島正浩・川口規子・伊藤嘉高『診療報酬請求ハンドブック』(共著)~診療報酬請求事務能力認定試験に望むこと
前任校の仕事の成果(その1)です。4月からは医療事務(診療報酬請求事務)の教育から離れていますが、せっかくなので、自らの経験を踏まえた問題意識を記しておきたいと思います。 (社会学を専攻している私がなぜ医療事務教育を掲げる学科に在籍していた…
3年生のゼミでラトゥール輪読中!~『社会的なものを組み直す』は難しい?
今年度の3年次前期ゼミでは、ブリュノ・ラトゥールの『社会的なものを組み直す―アクターネットワーク理論』とラトゥール&ウールガーの『ラボラトリー・ライフ』の輪読も行うことにしました。 目次1 『社会的なものを組み直す』は難しい?2 ゼミ案内 …
現代社会の写し鏡としての観光コミュニケーション~須藤廣・遠藤英樹・高岡文章・松本健太郎編『よくわかる観光コミュニケーション論』ミネルヴァ書房【ご恵送御礼】
編者の遠藤英樹先生よりご恵送頂きました。須藤廣・遠藤英樹・高岡文章・松本健太郎編『よくわかる観光コミュニケーション論』ミネルヴァ書房、2022年。 目次1 概要2 「観光コミュニケーション」とは何か3 優れた現代社会論の入門書として4 本書…
「自己に正当性がある対人コンフリクト状況下における看護師の協働的対応」『医療コンフリクト・マネジメント』Vol.8掲載
山形大学医学部に在籍していた当時、中西淑美先生(総合医学教育センター)から医療メディエーションについて学ぶ機会がありました。共感(empathy)による協働という医療メディエーションの基本的発想は、奇しくも、アクターネットワーク理論のいう媒…
新潟大学人文学部に着任しました~「足し算の批判」に根ざした地域社会学に向けて
2022年4月より職場が新潟大学人文学部に変わりました。引き続き、夫婦そろって新潟で研究活動を続けていきます。メールアドレスや電話番号は連絡先のとおりです。 新潟大学人文学部では、新しくできた「地域社会学」のポストで採用いただきました。大学…
研究と広報活動と資格試験対策のあいだ~大学退職エントリ
本日をもって新潟医療福祉大学を退職することになりました(着任の経緯と抱負はこの記事)。2001年に開学した新潟医療福祉大学は、日本海側に位置する地方私立大学にあって、全国から受験生を集め、科研費獲得も盛んで、今なお拡大を続ける例外的な存在で…
「恕」によるつながり~邉見公雄『令和の改新―日本列島再輝論』幻冬舎【ご恵送御礼】
中医協で大変お世話になった邉見先生にご恵送頂いておりましたご高著『令和の改新―日本列島再輝論』(幻冬舎、2020年)を紹介します。 人生100年時代 生命(いのち)輝かそう日本国民全国公私病院連盟会長ほか、数々の国・県・自治体等多数の要職を…
【書評】デュルケーム/デュルケーム学派研究会『社会学の基本 デュルケームの論点』(『保健医療社会学論集』掲載)
デュルケーム/デュルケーム学派研究会著、中島道男・岡崎宏樹・小川伸彦・山田陽子編『社会学の基本 デュルケームの論点』(学文社、2021年)の拙評が『保健医療社会学論集』第32巻2号に掲載されました。 目次1 冒頭抜粋2 目次 冒頭抜粋 他者…
「生活の共同」の移動性~吉原直樹著『モビリティーズ・スタディーズ』御恵送御礼
恩師である吉原直樹先生からご恵送頂きました。吉原直樹著『モビリティーズ・スタディーズ』ミネルヴァ書房、2022年。「叢書・現代社会学」シリーズの第9巻。 本書では、空間論的転回から移動論的転回に至るまでの議論が体系的に記述されています。私が…
科研費採択のための協働~小さなプライドを捨てて
現任校(新潟医療福祉大学)は、文系教員にとっては馴染みはありませんが、開学20年にして、リハビリテーション科学・スポーツ科学分野における全国有数の研究機関へと成長しています。 たとえば、科研費の採択実績をみてみると、「スポーツ科学、体育、健…