「社会学を講義する―石川先生の遺志を継いで」『石川洋明先生追悼論文集』所収
伊藤嘉高「社会学を講義する―石川先生の遺志を継いで」『石川洋明先生追悼論文集』pp. 29-36、2019年6月刊行。 学部時代の恩師である石川洋明先生から学んだ社会学の基礎―常識を疑うだけでなく、どうして常識が常識として成り立っているのか…
【書評】アクターネットワーク理論による法の『本質』をめぐる議論―ブルーノ・ラトゥール『法が作られているとき』(『図書新聞』掲載)
ブルーノ・ラトゥール著、堀口真司訳『法が作られているとき―近代行政裁判の人類学的考察』(2017年、水声社)の拙評が『図書新聞』3363号に掲載されました(発売日2018年8月4日)。 『法が作られているとき』は、近代国家における行政制度の…
研究室研修(山形大学医学部医学科3年)
私が在籍する医療政策学講座(村上正泰教授)では、毎年、医学科3年生の学生を3名程度受け入れて、「研究室研修」を行っています。 2017年度「ベンチャー論から医療イノベーションを問い直す~イノベーションの源泉~」 2016年度「イノベーショ…
公衆衛生学実習(山形大学医学部医学科4年)
私が所属する医療政策学講座(村上正泰教授)では、公衆衛生学講座とともに、医学科4年の「公衆衛生学実習」を担当しています。 学生の希望テーマに応じて、10名前後のグループが編成され、グループごとにフィールドワークや統計調査を行ったりしています…
「ボランタリズム」「マカオのコミュニティづくり」「人類学/民族誌の系譜」『コミュニティ事典』所収
伊藤守ほか編『コミュニティ事典』(2017年、春風社)所収。 「ボランタリズム」は「第4部 ボランティア、NPO、NGOとコミュニティ」(似田貝香門編)、「マカオのコミュニティづくり」は「第12部 アジアのコミュニティ」(橋本和孝編)、「人…
「人口当たり医師数のジニ係数減少=医師の地域偏在縮小」ではない!
古い話になるが、2004年からの新臨床研修制度によって、医師が自由に研修先を選べるようになった結果、地域医療を支える人材の供給源であった大学から医師がいなくなり、地域医療の崩壊に拍車をかけた。地域医療の実態を知るものであれば、疑う余地のない…
「超高齢がん患者の生と死―社会学の知見から」『Cancer Board Square』2巻2号掲載
伊藤嘉高, 相澤出, 2016,「超高齢がん患者の生と死―社会学の知見から」『Cancer Board Square』 2 (2): 249-254. Feature Topic「Over80歳のがん診療 · 超高齢時代のがん診療について」…
国民皆保険の堅持とは―島崎謙治『医療政策を問いなおす』
2016年7月29日に、第65回東北公衆衛生学会が山形にて開催される(所属講座が事務局となり、村上正泰教授が学会長を務める)。特別講演の講師は政策大学院大学の島崎謙治教授であり、その近著が、『医療政策を問いなおす―国民皆保険の将来』(ちくま…
看護学生に社会学を学ぶ意義を伝える
いくつかの学校で社会学の講義を担当している。本務校の医学科の学生に接するときとは異なる(良い意味での)「刺激」が得られる貴重な機会である。昨年度までは、穴埋め式のスライド資料を毎回、配布していたが、印刷の質がいまいちであること、保管・保存の…
公衆衛生学実習:デザイナーベイビー~自己の改変と社会の改変のあいだ~
今年度から、本学医学科4年の公衆衛生学実習に関わることになった。この実習は、学生が10数名ずつに分かれ、チュートリアル教育方式で教員がつき、グループ学習・調査を進めるというものだ。今年は、約1か月のあいだに、週1、2コマの時間が割り当てられ…