伊藤嘉高「社会学を講義する―石川先生の遺志を継いで」『石川洋明先生追悼論文集』pp. 29-36、2019年6月刊行。
学部時代の恩師である石川洋明先生から学んだ社会学の基礎―常識を疑うだけでなく、どうして常識が常識として成り立っているのかを、マクロな説明要因を持ち出すことなく記述すること―が、筆者のその後の都市社会学研究やアクターネットワーク理論の底流をなしていることを論じた。
冒頭抜粋
「どんな研究でも10年間一生懸命やればモノになるよ。なかなか芽が出なくても、あきらめずに続けることが大切。私もそうだったから」―いつもの微笑みを浮かべながら、こう励ましていただいたのは、私が大学院進学を決めたときだった。……