日本都市社会学会第40回シンポジウム「コロナ禍における都市空間と排除」~ポストコロナを見据えたキノポリティクス(移動の政治)の視点から
2022年9月14日、日本都市社会学会第40回大会(於・実践女子大学)シンポジウム「コロナ禍における都市空間と排除」に討論者として登壇。タイトルは「ポストコロナを見据えたキノポリティクス(移動の政治)の視点から」。 報告者の駒木さん、高谷さ…
栗原亘編『アクターネットワーク理論入門―「モノ」であふれる世界の記述法』(分担執筆)
アクターネットワーク理論について、私は新参者に過ぎません。大学院生時代に英国のモビリティ研究を摂取する際に間接的に触れ、いくつかの論文で参照することはありましたが、本格的に学び始めたのはここ5年ほどです。 ラトゥールの拙訳書『社会的なものを…
伊藤嘉高・石井亜実「ドクターヘリ用ランデブーポイントの配置に関するGISシミュレーション―新潟県内消防本部等へのインタビュー調査を踏まえて」『東北都市学会年報』Vol.19-20掲載
都市は移動によって成り立っています。社会学ではさまざまな移動に焦点を当ててきましたが、現代日本の都市居住環境を大きく左右しているのが医療の移動です。 高度成長時代には、交通網が発展途上であったために、1都市に1急性期病院が作られ、急性期病院…
井上弘樹・伊藤嘉高『診療情報管理士になりたい人のために―基礎科目(臨床医学)解説付き問題集』(共著)
前任校(新潟医療福祉大学)の仕事の成果(その2)です。内科医の井上弘樹先生との共著です。私自身は診療情報管理士の教育に携わっていませんでしたが(診療情報管理士の資格は取りましたが、私が担っていたのは診療報酬請求事務能力認定試験でした)、学生…
スローなつながりの構築~鈴木鉄忠『「見知らぬ私の地元」の探究―前橋・赤城スローシティのフィールドワーク』【ご恵送御礼】
地域社会学者の鈴木鉄忠さんから前橋国際大学でのゼミ活動(学生によるフィールドワーク)の成果である『「見知らぬ私の地元」の探究―前橋・赤城スローシティのフィールドワーク』(上毛新聞社)をご恵送頂きました(※鈴木さんは4月から東洋大学に異動され…
ANT批判?~ティム・インゴルド『生きていること』左右社【ご恵送御礼】
生態人類学者ティム・インゴルドは地域社会学でもよく知られています。とりわけ、インゴルドの場所論は、本質主義的(文化論的)な場所理解とどう付き合うべきかを考えるための手がかりとして、2000年代以降しばしば参照されてきました。 目次1 インゴ…
淡島正浩・川口規子・伊藤嘉高『診療報酬請求ハンドブック』(共著)~診療報酬請求事務能力認定試験に望むこと
前任校の仕事の成果(その1)です。4月からは医療事務(診療報酬請求事務)の教育から離れていますが、せっかくなので、自らの経験を踏まえた問題意識を記しておきたいと思います。 (社会学を専攻している私がなぜ医療事務教育を掲げる学科に在籍していた…
3年生のゼミでラトゥール輪読中!~『社会的なものを組み直す』は難しい?
今年度の3年次前期ゼミでは、ブリュノ・ラトゥールの『社会的なものを組み直す―アクターネットワーク理論』とラトゥール&ウールガーの『ラボラトリー・ライフ』の輪読も行うことにしました。 目次1 『社会的なものを組み直す』は難しい?2 ゼミ案内 …
現代社会の写し鏡としての観光コミュニケーション~須藤廣・遠藤英樹・高岡文章・松本健太郎編『よくわかる観光コミュニケーション論』ミネルヴァ書房【ご恵送御礼】
編者の遠藤英樹先生よりご恵送頂きました。須藤廣・遠藤英樹・高岡文章・松本健太郎編『よくわかる観光コミュニケーション論』ミネルヴァ書房、2022年。 目次1 概要2 「観光コミュニケーション」とは何か3 優れた現代社会論の入門書として4 本書…
「自己に正当性がある対人コンフリクト状況下における看護師の協働的対応」『医療コンフリクト・マネジメント』Vol.8掲載
山形大学医学部に在籍していた当時、中西淑美先生(総合医学教育センター)から医療メディエーションについて学ぶ機会がありました。共感(empathy)による協働という医療メディエーションの基本的発想は、奇しくも、アクターネットワーク理論のいう媒…