「都市部町内会における東日本大震災への対応」『防災の社会学 第2版』所収

庄司知恵子, 伊藤嘉高, 2012, 「第4章 都市部町内会における東日本大震災への対応―盛岡市松園地区北松園町内会『北松園自主防災隊』の事例」吉原直樹編『防災の社会学 第2版―防災コミュニティの社会設計へ向けて』東信堂, 99-124頁.

要旨

行政がしばしば達成目標として掲げる自主防災組織形成そのものは必ずしも有事の対応の際に有効に機能しておらず、防災福祉マップづくりや宿泊型の防災訓練の実施といった防災を触媒としたコミュニケーションがなされていた地域ほど災害時の有機的対応がなされたことを盛岡市を事例に明らかにした。

目次

序   東日本大震災と「防災の社会学」(吉原直樹)
第1章 防災の思想(似田貝香門)
第2章 防災をめぐるローカル・ノレッジ(後藤一蔵)
第3章 防災コミュニティと町内会(松井克浩)
第4章 都市部町内会における東日本大震災への対応(庄司知恵子・伊藤嘉高)
第5章 災害ボランティアと支えあいのしくみづくり(西山志保)
第6章 被災者の生活再建の社会過程(今野裕昭)
第7章 災害弱者の支援と自立(永井彰)
第8章  災害支援・防災と情報メディア(柴田邦臣)
第9章 防災ガバナンスの可能性と課題(吉原直樹)
第10章 防災と地域セキュリティの論理(菱山宏輔)
補論1:地域資源と防災力──いわき市を事例に(松本行真)
補論2:災害と文化芸術(笹島秀晃)
補論3:〈災害の社会学〉関連文献解題(板倉有紀)
むすびにかえて(吉原直樹)

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